商業施設を運営する不動産デベロッパー様に対し、訪日客の来店促進を目的としたPoCを支援しました。オンライン施策が実店舗の購買にどこまで寄与しているのかが見えづらい中、旅マエ・旅ナカに複数の接点を設け、施策ごとのクーポン利用を計測。国・媒体・タイミングごとに、来店につながる接点を検証しました。
オンライン施策が、実際の来店にどこまで寄与しているのか分からない
今回の対象となったのは、大型商業施設内に新規開業した地域産品のセレクトショップです。
課題となっていたのは、オンライン施策の成果をPVやクリックだけでなく、実際の来店や購買まで含めて評価することでした。
訪日客への情報発信には、旅マエの動画や検索コンテンツ、SNS広告、旅ナカでの接点など、さまざまな選択肢があります。一方で、それぞれの施策がどの程度来店につながっているのかが分からなければ、次にどこへ予算を投下すべきか判断できません。
そこで今回は、認知を広げること自体を目的とせず、どの国の旅行者に、どの媒体・タイミングで接触すると来店につながりやすいのかを検証するPoCとして施策を設計しました。
旅マエ・旅ナカの各接点を、来店実績まで計測する
台湾・韓国では、旅行前の情報収集期間や利用される媒体が異なるという仮説を立て、旅マエから旅ナカまで複数の接点を用意しました。
検証の軸となったのが、施策ごとに異なる10%OFFクーポンを発行し、POSで利用実績を追う仕組みです。これにより、どの媒体を経由したクーポンが、いつ・どの程度利用されたのかを把握できるようにしました。
また、施策を個別に実施して終わるのではなく、YouTubeで反応の良かったキーワードをMeta広告にも反映するなど、得られた結果を次の配信へ活かしながら検証を進めました。
旅マエはYouTubeとNAVER、旅ナカでは広告やSMSで接点をつくる
旅マエ施策では、YouTubeとNAVERブログを中心に展開しました。
YouTubeでは、店舗そのものを紹介するのではなく、「地域グルメ」「地域の食文化」といった旅行者の関心が高いテーマの中に店舗情報を組み込みました。動画内では実際に商品を手に取ったり、食べたりする様子を見せることで、店内でどのような商品に出会えるのかをイメージしやすい構成としています。
韓国向けのNAVERブログでは、「地域名+買い物」や地域特産品などの検索キーワードを軸に、関連する記事を継続して公開しました。その結果、新規記事だけでなく、過去に公開した記事からもクーポン利用が確認されています。
旅ナカでは、SNS広告によるリマインドに加え、入国タイミングに合わせたSMS配信や、主要な入国経路となるフェリーでのクーポン付きチラシ配布も実施しました。
SNS広告では配信結果を比較し、旅行者が認知している施設・エリア情報を明記したクリエイティブで、クリックや保存が多く発生する傾向も確認されています。
全クーポン利用の約4割がYouTube経由。国ごとの違いも確認
今回のPoCでは、クーポン利用実績から、来店につながりやすい媒体や接触タイミングを確認することができました。
特にYouTubeは、全施策のクーポン利用のうち約4割を占め、今回実施した施策の中で最も高い利用実績となりました。また、韓国向けではYouTubeとNAVERブログ、台湾向けではYouTubeからのクーポン利用が確認され、国ごとに反応の得られやすい媒体に違いが見られました。
クリエイティブについても、台湾向けでは商品や店舗情報を丁寧に伝えるコンテンツ、韓国向けでは実際に商品を手に取ったり食べたりする様子を見せるコンテンツで反応が得られています。こうした結果から、今後どの市場・媒体に予算を配分するかを検討するための材料を得ることができました。
さらに、YouTubeやNAVERブログでは、公開から80〜130日以上経過した後にもクーポン利用が確認されました。短期間で配信が終了する広告とは異なり、検索や閲覧が続くコンテンツが、中長期的な来店接点として機能する可能性も見えています。
Onwordsでは、訪日客向けの施策を実施するだけでなく、どの接点が実際の来店や購買につながったのかを検証し、次の投資判断に活かすための設計まで支援しています。
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